Amazonで販売を始めたいと考えている方にとって、最初の関門となるのが「商品登録」です。適切に商品を登録することは、検索結果での表示順位や購入率に直結する重要なステップです。この記事では、Amazon商品登録の基本から応用まで、実際の画面を見ながら丁寧に解説していきます。
Amazonセラーアカウント開設の準備
Amazonで商品を販売するには、まずセラーアカウントを開設する必要があります。アカウント開設には以下の準備物が必要です。
必要なもの | 詳細 |
---|---|
メールアドレス | 専用のビジネスメールアドレスを推奨 |
電話番号 | SMS認証に使用する携帯電話番号 |
クレジットカード | 月額利用料の支払いに使用 |
銀行口座情報 | 売上金の振込先 |
本人確認書類 | 運転免許証やパスポートなど |
事業者情報 | 個人事業主の場合は開業届、法人の場合は登記簿謄本など |
住所情報 | 請求先住所と連絡先住所 |
アカウントには「大口出品」と「小口出品」の2種類があります。それぞれの特徴は以下の通りです:
大口出品(プロフェッショナル)
- 月額4,900円(税込)の固定費
- 商品登録数無制限
- 大量出品に適している
- 広告機能などの追加機能が使える
小口出品(個人)
- 月額固定費なし
- 販売ごとに商品価格の8%+100円の手数料
- 月間50点までの出品に制限
- 出品数が少ない場合に適している
ビジネスとして本格的に取り組む場合は大口出品がおすすめです。アカウント開設はAmazonセラーセントラルから行えます。
商品登録前の基礎知識
ASINとは
ASIN(Amazon Standard Identification Number)は、Amazonの商品管理に使われる10桁の英数字コードです。既に販売されている商品と同じ商品を出品する場合は、同じASINを使用します。新規商品の場合は登録時に自動的に割り当てられます。
カタログの理解
Amazonでは商品情報をカタログと呼ばれるデータベースで管理しています。同一商品は1つのASINに紐づけられ、複数のセラーが同じASINで出品することもあります。
商品カテゴリーの確認
商品登録前に、自分の商品がAmazonのどのカテゴリーに該当するかを確認しましょう。カテゴリーによって必要な情報や制限が異なります。特に以下のカテゴリーは承認が必要です:
- ブランド品
- 化粧品
- 食品
- 医薬品・医薬部外品
- ベビー用品
- 電化製品
承認が必要なカテゴリーは事前に申請を行い、承認を得てから出品する必要があります。
商品登録の具体的な手順
1. セラーセントラルへのログイン
まず、Amazonセラーセントラルにログインします。ログイン後、ダッシュボードが表示されます。
2. 「カタログ」→「商品登録」を選択
上部メニューの「カタログ」をクリックし、ドロップダウンメニューから「商品登録」を選択します。
3. 商品の種類を選択
新規商品登録の場合は、「新しい商品を登録」を選択します。既存商品への出品の場合は「既存の商品を検索」を選択し、ASINまたはJANコードで検索します。
4. カテゴリーの選択
商品に最も適したカテゴリーを選択します。カテゴリーによって入力必須項目が変わるため、正確に選びましょう。
5. 商品情報の入力
以下の情報を入力していきます:
項目 | 説明 | 重要度 |
---|---|---|
商品名 | 検索されやすいキーワードを含める | ★★★★★ |
ブランド名 | 正確なブランド名を入力 | ★★★★☆ |
製造元 | 製造メーカー名 | ★★★☆☆ |
商品コード(JAN/EAN/UPC) | 商品のバーコード番号 | ★★★★★ |
商品の説明 | 特徴や利点を詳細に記載 | ★★★★★ |
箇条書き(ブレットポイント) | 商品の特徴を5点まで | ★★★★★ |
検索キーワード | 関連する検索語を入力 | ★★★★★ |
商品画像 | メイン画像と追加画像 | ★★★★★ |
価格 | 販売価格 | ★★★★★ |
在庫数 | 販売可能な数量 | ★★★★☆ |
商品のサイズ・重量 | 配送料計算に必要 | ★★★★☆ |
バリエーション | 色・サイズなどの種類 | ★★★☆☆ |
6. 保存と確認
すべての情報を入力したら「保存して終了」をクリックします。入力内容に不備がある場合はエラーメッセージが表示されるので、修正して再度保存します。
7. 商品ページの確認
登録が完了したら、実際の商品ページを確認しましょう。表示されるまで数時間かかる場合があります。
商品画像の最適化ポイント
商品画像は購買決定に大きな影響を与えます。以下のポイントを押さえましょう:
メイン画像(1枚目)の基準
- 白背景(純白)で商品のみを表示
- 商品が画像の85%以上を占めること
- テキストや装飾、モデル写真は不可
- 解像度は1000×1000ピクセル以上
- ファイル形式はJPEG、PNG、TIFFのいずれか
サブ画像(2枚目以降)のポイント
- 異なる角度からの写真
- 商品の使用シーン
- サイズ感がわかる比較写真
- 商品の細部や素材感
- パッケージ内容物の全体写真
画像登録の注意点
禁止事項 | 理由 |
---|---|
ウォーターマーク | Amazonのポリシー違反 |
過度な画像加工 | 実物と異なる印象を与える |
過剰な文字入れ | 視認性低下、ポリシー違反の可能性 |
複数商品の掲載(メイン画像) | 顧客の混乱を招く |
人物の顔(メイン画像) | Amazonのポリシー違反 |
できるだけ高品質な画像を用意し、最低5枚は登録することをおすすめします。
商品説明文の書き方と最適化
商品説明文は検索エンジンと購入者の両方に向けて最適化する必要があります。
タイトルの作り方
商品タイトルは検索順位に大きく影響します。以下の構成が効果的です:
【ブランド名】商品名 主な特徴 素材/形状 サイズ/容量 色 数量
例:
【ACME】折りたたみ傘 超撥水加工 軽量アルミ骨 直径100cm ネイビー 1本入り
ただし、タイトルは全角250文字以内という制限があります。重要なキーワードを前に配置し、スペースや記号で区切って読みやすくしましょう。
箇条書き(ブレットポイント)の書き方
商品ページ上部に表示される重要な部分です。以下のような内容を簡潔に記載します:
- 最大の特徴・セールスポイント
- 素材・品質に関する情報
- サイズ・容量などの詳細
- 使用方法や活用シーン
- 保証・アフターサービスなど
商品説明本文のコツ
商品説明本文はHTML形式で記述できます。以下のポイントを押さえましょう:
- 段落分けして読みやすく
- 見出しを使って構造化(
<h1>
,<h2>
など) - 太字(
<b>
)や斜体(<i>
)で強調 - 箇条書き(
<ul>
,<li>
)や表(<table>
)を活用 - 適度な改行(
<br>
)で読みやすく
キーワード最適化のポイント
- ユーザーが検索しそうな用語を自然に組み込む
- 類義語や関連語を含める
- 過度なキーワード詰め込みは避ける
- 商品の用途や解決できる問題を表現する
- 競合他社と差別化できるポイントを強調
検索キーワード設定のコツ
Amazon内検索で上位表示されるためには、検索キーワード欄の設定が重要です。
検索キーワード入力のルール
項目 | ルール |
---|---|
文字数制限 | 全角250文字以内 |
区切り文字 | 半角スペース |
禁止事項 | 主観的表現、競合他社名、過度な繰り返し |
推奨 | 省略語、同義語、複数形、関連語 |
効果的なキーワード選定方法
- 競合分析: 上位表示されている類似商品のタイトルやキーワードを参考にする
- Amazon検索バーの予測: 入力時に表示される予測ワードを活用
- レビュー分析: 顧客が実際に使用している言葉を抽出
- 検索ボリュームの確認: キーワードリサーチツールを使用
検索キーワードの例
アロマディフューザーの場合:
アロマディフューザー 加湿器 超音波式 大容量 静音 LED 間接照明 タイマー機能 オフィス 寝室 プレゼント おしゃれ アロマ加湿器 アロマ 精油 エッセンシャルオイル 対応
バリエーション商品の登録方法
色やサイズなど複数の種類がある商品は、バリエーション商品として登録することで、ユーザーが1つの商品ページ内で選択できるようになります。
バリエーション商品の登録手順
- 「カタログ」→「商品登録」から新規商品登録を開始
- 「バリエーションを持つ商品」を選択
- バリエーションのタイプを選択(色、サイズ、フレーバーなど)
- 親商品の情報を入力
- 各バリエーションごとの情報を入力
- 保存して完了
バリエーションタイプの種類
バリエーションタイプ | 適した商品例 |
---|---|
色 | アパレル、家具、電化製品 |
サイズ | 衣類、靴、ベッド用品 |
フレーバー/香り | 食品、飲料、化粧品 |
スタイル | バッグ、家具、アクセサリー |
容量/重量 | 飲料、食品、日用品 |
バリエーション登録のポイント
- 親商品には共通情報を設定し、子商品には個別情報を設定
- すべてのバリエーションで画像を用意
- 在庫とSKU(商品管理コード)は各バリエーションごとに設定
- JANコードがある場合は各バリエーションに正確に割り当てる
商品登録後の最適化と管理
商品登録後も継続的な最適化が必要です。以下のポイントを押さえましょう。
定期的なチェックポイント
- 商品ページの表示確認: 情報が正しく表示されているか
- 検索順位のチェック: 主要キーワードでの表示位置
- 競合商品との比較: 価格や情報量など
- カスタマーレビューの確認: 改善点や顧客の声
- A9アルゴリズムの変更対応: Amazon検索アルゴリズムの更新
商品情報更新のポイント
- 季節イベントへの対応: クリスマスやお中元など季節に合わせた情報更新
- 在庫管理: 欠品を防ぐための定期的な在庫確認と更新
- 価格調整: 競合状況や市場トレンドに合わせた価格最適化
- プロモーション設定: セール情報やクーポンの設定
- A+コンテンツの活用: ブランド登録後に利用できる拡張コンテンツ
売上向上のためのチェックリスト
項目 | チェックポイント |
---|---|
コンバージョン率 | 商品ページ閲覧数に対する購入率 |
クリック率 | 検索結果での表示回数に対するクリック数 |
バイボックス獲得率 | カートボックス獲得の頻度 |
フィードバックスコア | レビュー評価と数 |
広告パフォーマンス | 広告のクリック率と投資対効果 |
よくあるエラーと解決法
商品登録時によく発生するエラーとその解決方法を紹介します。
画像関連のエラー
- 「画像の背景が白くありません」: 純白(RGB: 255,255,255)の背景を使用
- 「解像度が不足しています」: 1000×1000ピクセル以上の画像を用意
- 「画像にテキストが含まれています」: メイン画像からテキストを削除
商品情報のエラー
- 「必須項目が入力されていません」: すべての必須項目を入力
- 「JAN/EANコードが無効です」: 正確なバーコード番号を確認
- 「商品名が長すぎます」: 全角250文字以内に調整
カテゴリー関連のエラー
- 「このカテゴリーに出品する権限がありません」: カテゴリー申請を行う
- 「カテゴリー固有の属性が不足しています」: カテゴリーごとの必須項目を確認
- 「ブランド名が必要です」: 正確なブランド名を入力
解決方法のステップ
- エラーメッセージを正確に確認
- セラーセントラルのヘルプページを参照
- 必要に応じてカスタマーサポートに問い合わせ
- エラー修正後、再度保存を試みる
まとめ:成功する商品登録のポイント
Amazonでの商品登録を成功させるためのポイントをまとめます。
検索上位表示のための5つのポイント
- キーワード最適化: タイトル、説明文、検索キーワードに適切なキーワードを配置
- 高品質な画像: 最低5枚、1000×1000ピクセル以上の高品質画像
- 詳細な商品情報: すべての項目を詳細かつ正確に入力
- 競合分析: 上位表示されている競合商品を参考に情報を最適化
- 定期的な更新: 最新情報への更新と顧客レビューに基づく改善
最終チェックリスト
- [ ] 商品タイトルは検索キーワードを含み、読みやすい
- [ ] メイン画像は白背景で商品が85%以上の面積を占める
- [ ] サブ画像は商品の特徴や使用シーンを示している
- [ ] 箇条書きは商品の主要な特徴を5点含む
- [ ] 商品説明文は詳細かつ構造化されている
- [ ] 検索キーワードは関連性の高い語句で構成されている
- [ ] バリエーション商品は正しく設定されている
- [ ] すべての必須項目が入力されている
- [ ] 価格と在庫情報が正確に設定されている
- [ ] 商品のサイズと重量が正確に入力されている
Amazon商品登録は一度で完璧にする必要はありません。まずは基本的な情報を正確に入力し、その後データと顧客フィードバックを基に継続的に改善していくことが大切です。本記事を参考に、効果的な商品登録を行い、Amazon販売での成功につなげてください。
おわりに
Amazon出品ビジネスは、正しい商品登録から始まります。基本的なルールを守りながら、購入者視点と検索エンジン視点の両方を意識した商品情報を作成することで、売上アップにつながります。
初めは時間がかかる作業ですが、慣れてくればスムーズに登録できるようになります。また、一度作成したテンプレートを活用することで、次回からの登録作業が効率化できます。
この記事が皆さんのAmazon販売ビジネスの助けになれば幸いです。
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