電子書籍の時代でありながら、多くの読者はまだ物理的な本、特に高品質なハードカバー書籍を手に取ることを好みます。Amazonの自費出版プラットフォームであるKindle Direct Publishing(KDP)は、著者や出版社に電子書籍だけでなく、ハードカバー書籍の出版機会も提供しています。本記事では、KDPを利用してハードカバー書籍を出版するための詳細なステップバイステップガイドをご紹介します。
- KDPハードカバー出版の基本
- ハードカバー出版の準備
- KDPでのハードカバー設定手順
- ハードカバーの仕様と制限
- 表紙デザインのガイドライン
- 内部レイアウトと書式設定
- 価格設定とロイヤリティ
- ハードカバー出版の審査プロセス
- ハードカバー書籍のマーケティング戦略
- よくある質問(FAQ)
- Q: KDPのハードカバーと従来の出版社のハードカバーはどう違いますか?
- Q: 既にKDPで電子書籍やペーパーバックを出版している場合、ハードカバー版の追加は簡単ですか?
- Q: ハードカバー版の印税率はペーパーバックと同じですか?
- Q: カラー写真や挿絵の多い本をハードカバーで出版できますか?
- Q: ダストジャケット(カバー)をつけることはできますか?
- Q: 一度出版したハードカバー書籍の内容や表紙を後から変更できますか?
- Q: ハードカバー書籍の最低価格はいくらですか?
- Q: 国際販売は可能ですか?
- Q: ハードカバー版のみの出版は可能ですか?
- Q: 表紙デザインを外注する場合の予算はどれくらい見ておくべきですか?
- まとめ:KDPハードカバー出版のメリットと注意点
- AI活用で未経験でも月3万円稼げる!Kindle出版副業の始め方完全ガイド
KDPハードカバー出版の基本
KDPでハードカバー書籍を出版することは、著者にとって作品の価値を高め、より広い読者層にアピールする絶好の方法です。2021年に導入されたこの機能は、プロフェッショナルな外観の書籍を自費出版で実現できる画期的なサービスとして注目を集めています。
KDPハードカバー出版の主な特徴
- プロフェッショナルな仕上がり: 従来の出版社から出されるような高品質なハードカバー書籍を制作可能
- オンデマンド印刷: 注文があった時点で印刷するため、在庫リスクがない
- 世界中での販売: Amazonのグローバルプラットフォームを通じて世界中の読者にリーチ
- ペーパーバックと電子書籍の補完: 同じ作品を異なる形式で提供することで読者の選択肢を広げる
KDPのハードカバー出版機能は、特に以下のような書籍ジャンルに適しています:
- 写真集や画集などのビジュアル重視の書籍
- コーヒーテーブルブックやギフトブック
- 教科書や参考書
- 記念出版物
- 高級感を演出したい小説やノンフィクション
ハードカバー出版の準備
KDPでハードカバー書籍を出版するには、いくつかの準備が必要です。ここでは、実際の出版プロセスに入る前に準備すべき重要なポイントを説明します。
必要な素材とツール
項目 | 詳細 |
---|---|
完成した原稿 | Word、PDF、またはInDesignなどで作成された最終原稿 |
高解像度の表紙デザイン | 300 DPI以上、CMYKカラーモード |
ISBNコード | ハードカバー版には独自のISBNが必要(KDPの無料ISBNも利用可能) |
書籍説明文 | 魅力的なブラーブ(書籍紹介文)とマーケティング文 |
著者情報 | 経歴や連絡先など |
画像処理ソフト | Photoshop、GIMP、Canvaなど(表紙デザイン用) |
レイアウトソフト | InDesign、Scribus、Word、Affinity Publisherなど |
ファイル形式と解像度
ハードカバー書籍の品質を確保するために、以下のファイル形式と解像度の要件を満たす必要があります:
- 内部ファイル: PDFフォーマット(推奨)、300 DPI以上
- 表紙ファイル: PDF、300 DPI以上、CMYKカラーモード
- 画像: JPEG/TIFF、300 DPI以上
- フォント: すべてのフォントを埋め込むか、標準フォントを使用
原稿の準備のポイント
- マージンの適切な設定: ハードカバーはバインディングの特性上、ページの内側に十分なマージンが必要
- ページ番号の設定: 奇数ページを右側に配置
- 章の始まり: 通常、新しい章は奇数ページから始まるよう設定
- ヘッダーとフッター: プロフェッショナルな外観のためのヘッダーとフッターの設定
- フォントの選択: 読みやすさと美しさを両立するフォントの選択
KDPでのハードカバー設定手順
KDPでハードカバー書籍を出版するための詳細な手順をステップバイステップで説明します。
1. KDPアカウントへのログイン
まずはKDPのウェブサイト(kdp.amazon.com)にアクセスし、Amazonアカウントでログインします。アカウントをお持ちでない場合は、新規登録が必要です。
2. 新しい書籍の作成
「+ 本を作成する」ボタンをクリックし、「ハードカバー」オプションを選択します。すでにペーパーバックや電子書籍として出版している作品をハードカバーでも出版する場合は、その書籍のダッシュボードから「ハードカバー版を作成」を選択することもできます。
3. 書籍情報の入力
以下の情報を入力します:
- 書籍のタイトルとサブタイトル
- シリーズ情報(該当する場合)
- 版数
- 著者名
- 書籍の説明
- 出版権情報
- キーワード(最大7つ)
- カテゴリー(最大2つ)
- 内容の成熟度評価(成人向けコンテンツの場合)
4. ISBNの設定
ISBNの設定には3つの選択肢があります:
- KDPの無料ISBNを使用(出版社名は「Independently published」となります)
- 自分で購入したISBNを使用(日本では公益財団法人日本出版文化産業振興財団から取得可能)
- ISBNなしで出版(この場合、書店での販売はできません)
5. 書籍内容のアップロード
準備したPDFファイルをアップロードします。KDPのプレビューアで内容を確認し、問題がないか検証します。特に以下の点に注意しましょう:
- ページの向きと順序
- 画像の解像度と色調
- テキストの読みやすさ
- ヘッダー/フッターの表示
- 目次のリンク(該当する場合)
6. 表紙のアップロードまたは作成
表紙のアップロードには2つの方法があります:
- KDPカバークリエイターを使用: テンプレートを選択し、画像やテキストをカスタマイズ
- 完成した表紙PDFをアップロード: 専門的にデザインした表紙をアップロード
表紙をアップロードする場合は、KDPの表紙テンプレートを事前にダウンロードし、そのガイドラインに従ってデザインすることが重要です。
7. 書籍のプレビュー
アップロードした内容と表紙を組み合わせたプレビューを確認します。KDPのオンラインプレビューアを使用するか、PDF形式でダウンロードして詳細に確認することができます。
8. 価格とロイヤリティの設定
ハードカバー書籍の価格設定と販売地域を選択します。KDPでは以下の2つのロイヤリティプランがあります:
- 35%ロイヤリティオプション: より柔軟な価格設定が可能
- 60%ロイヤリティオプション: 一定の価格条件を満たす必要あり
各地域での最低価格と推奨小売価格を確認し、印刷コストを考慮した適切な価格を設定します。
9. 出版の完了
すべての設定が完了したら、「出版する」ボタンをクリックします。KDPのレビュープロセスを経て、通常24〜72時間以内にAmazonストアで販売が開始されます。
ハードカバーの仕様と制限
KDPのハードカバー出版には特定の仕様と制限があります。出版前にこれらを理解しておくことで、スムーズなプロセスが実現できます。
サイズオプション
KDPで利用可能なハードカバーのサイズは以下の通りです:
サイズ(インチ) | サイズ(センチメートル) | 用途 |
---|---|---|
5.5 x 8.5 | 14.0 x 21.6 | 小説、詩集 |
6 x 9 | 15.2 x 22.9 | 一般書籍、ビジネス書 |
7 x 10 | 17.8 x 25.4 | 教材、ワークブック |
8 x 10 | 20.3 x 25.4 | 絵本、画集 |
8.25 x 6 | 21.0 x 15.2 | 横長フォーマット |
8.5 x 8.5 | 21.6 x 21.6 | 正方形フォーマット |
8.5 x 11 | 21.6 x 27.9 | 教科書、マニュアル |
ページ数の制限
KDPハードカバーのページ数には以下の制限があります:
- 最小ページ数: 75ページ
- 最大ページ数: 550ページ(内容や選択するサイズによって変動)
用紙の種類
現在、KDPハードカバーでは以下の用紙タイプが提供されています:
- 白色(60ポンド): 標準的な白色紙、最も一般的
- クリーム色(60ポンド): 目に優しい淡いクリーム色、小説に適している
カバーの仕上げオプション
ハードカバーの表紙には以下の仕上げオプションがあります:
- グロス(光沢): 鮮やかな色と光沢のある仕上げ、写真や鮮やかな表紙に適している
- マット(つや消し): 指紋が目立ちにくく、高級感のある仕上げ
表紙デザインのガイドライン
ハードカバー書籍の表紙デザインは、読者の第一印象を決定づける重要な要素です。以下のガイドラインに従って、魅力的かつプロフェッショナルな表紙を作成しましょう。
表紙のテンプレート
KDPでは、選択した書籍サイズとページ数に基づいてカスタマイズされた表紙テンプレートが提供されています。このテンプレートには以下の要素が含まれています:
- 前表紙
- 背表紙
- 後表紙
- 折り返し部分(ブリード)
- バーコード配置エリア
デザイン時の注意点
- 解像度: 最低300 DPI(600 DPIを推奨)
- カラーモード: CMYK(印刷用)
- ブリードエリア: 端から少なくとも3mm(0.125インチ)の余白を確保
- 重要な要素: 安全領域内(端から15mm以上)に配置
- 背表紙の幅: ページ数に応じて自動計算(テンプレートを参照)
- バーコード: 後表紙の右下に配置されるため、この領域にはデザイン要素を配置しない
効果的な表紙デザインのポイント
- ジャンルに適したデザイン: 書籍のジャンルを視覚的に伝えるデザイン
- 読みやすいタイトル: 遠くからでも識別できるフォントサイズと色のコントラスト
- 一貫性のあるブランディング: 著者の他の作品との視覚的一貫性
- プロフェッショナルな画像: 高品質で著作権を侵害しない画像の使用
- 色彩心理の活用: 書籍のテーマやムードに合った色使い
表紙デザインのリソース
表紙デザインの作成には以下のツールとリソースが役立ちます:
- グラフィックデザインソフト: Adobe Photoshop、Illustrator、Affinity Designer、GIMP(無料)
- オンラインデザインツール: Canva、BookBrush
- ストック画像サイト: Shutterstock、Adobe Stock、Pixabay(無料)
- フォントリソース: Google Fonts、Adobe Fonts、DaFont
内部レイアウトと書式設定
ハードカバー書籍の内部レイアウトは、読者体験を決定する重要な要素です。プロフェッショナルな仕上がりを実現するためのガイドラインを紹介します。
基本的なレイアウト構成
標準的なハードカバー書籍は、以下のセクションで構成されます:
- 扉(ハーフタイトル): 書籍タイトルのみを記載した最初のページ
- 著作権ページ: 版権情報、ISBNなどを記載
- 献辞/謝辞: 任意のセクション
- 目次: 章立てや主要セクションの一覧
- 前書き/序文: 任意のセクション
- 本文: 書籍の主要コンテンツ
- 参考文献/索引: 必要に応じて
- 著者紹介: 著者についての情報
マージン設定
ハードカバー書籍のマージン設定には特に注意が必要です:
マージン部分 | 推奨サイズ(インチ) | 推奨サイズ(mm) |
---|---|---|
内側(のど) | 0.75〜1.0 | 19〜25 |
外側 | 0.5〜0.75 | 13〜19 |
上部 | 0.5〜0.75 | 13〜19 |
下部 | 0.5〜0.75 | 13〜19 |
※ハードカバーは製本過程で内側のマージンが見えにくくなるため、内側には特に余裕を持たせることが重要です。
フォントの選択
読みやすく美しい書籍に適したフォントを選択しましょう:
- 本文: Garamond、Palatino、Georgia、Minion Pro、MS明朝、游明朝など
- 見出し: Helvetica、Arial、Futura、游ゴシックなど
- フォントサイズ: 本文は10〜12ポイント、見出しは14〜24ポイント
レイアウト設計のポイント
- 一貫性の維持: 全体を通して統一されたデザイン要素を使用
- 白紙スペースの活用: 適切な行間、段落間隔で読みやすさを確保
- ページ番号の配置: 一般的には外側の下部または上部に配置
- ヘッダー/フッター: 章タイトルや著者名などを含める場合は一貫した配置
- 画像の配置: テキストの流れを中断しない自然な配置
- ウィドウ/オーファン防止: 段落の最初と最後の1行がページをまたがないよう調整
レイアウト作成ツール
プロフェッショナルなレイアウトを作成するためのツール:
- Adobe InDesign: 業界標準の出版デザインソフト
- Affinity Publisher: 手頃な価格の代替ツール
- Scribus: 無料のオープンソースレイアウトソフト
- Microsoft Word: テンプレートを使用すれば基本的なレイアウトが可能
- Reedsy Book Editor: オンラインで利用できる無料の書籍フォーマットツール
価格設定とロイヤリティ
ハードカバー書籍の適切な価格設定は、販売成功の鍵となります。KDPにおけるハードカバーの価格設定とロイヤリティについて詳しく説明します。
印刷コストの理解
ハードカバー書籍の印刷コストは以下の要素によって決まります:
- ページ数
- 書籍サイズ
- カラーか白黒か
- 紙の種類
例えば、200ページの6×9インチハードカバー書籍(白黒内容)の印刷コストは約7〜8ドル(約1,000〜1,200円)程度です。
ロイヤリティオプション
KDPのハードカバーでは2つのロイヤリティプランがあります:
- 35%ロイヤリティプラン
- 価格設定: より柔軟に設定可能
- 地域: 世界中で利用可能
- 最低価格: 印刷コスト + $0.01
- 60%ロイヤリティプラン
- 価格設定: 最低価格条件あり(通常、印刷コストの2.5倍以上)
- 地域: 一部の主要市場のみ(日本、米国、英国、EU諸国など)
- 条件: 販売価格が特定の範囲内であることが必要
価格設定の戦略
効果的な価格設定戦略を立てるためのポイント:
- 競合調査: 同じジャンル、ページ数、品質の書籍の価格をチェック
- 価値ベースの価格設定: 内容の専門性やユニークさに基づいて価格を決定
- 心理的価格設定: $24.99など、切りの良い数字より少し下の価格の効果を検討
- マージンの確保: 印刷コストに加えて、マーケティングコストや将来の値下げの余地を考慮
- 市場テスト: 最初は価格を高めに設定し、反応を見て調整する方法も検討
推奨価格帯(一般的なガイドライン)
ハードカバー書籍の一般的な価格帯は以下の通りです:
書籍の種類 | ページ数 | 推奨価格帯(日本円) |
---|---|---|
小説 | 200-300 | 2,500〜3,500円 |
ビジネス書 | 150-250 | 3,000〜4,000円 |
専門書 | 200-400 | 4,000〜6,000円 |
アート/写真集 | 100-150 | 3,500〜5,000円 |
児童書 | 30-50 | 2,000〜3,000円 |
※これらの価格帯は一般的な目安であり、内容や市場によって大きく異なる場合があります。
収益計算の例
例として、300ページ、6×9インチのハードカバー小説の収益計算:
- 印刷コスト: 約1,200円
- 設定価格: 3,500円
- 35%ロイヤリティの場合:
- ロイヤリティ = (3,500円 – 1,200円) × 35% = 約805円/冊
- 60%ロイヤリティの場合:
- ロイヤリティ = (3,500円 – 1,200円) × 60% = 約1,380円/冊
ハードカバー出版の審査プロセス
KDPのハードカバー出版には審査プロセスがあり、Amazonの基準を満たすことが求められます。スムーズな審査通過のためのポイントを解説します。
審査の主なチェックポイント
- 技術的要件:
- 解像度(300 DPI以上)
- ファイル形式(PDF)
- 適切なマージン設定
- 正確なブリードエリア
- コンテンツのチェック:
- 著作権侵害がないこと
- Amazonのコンテンツガイドラインに準拠
- 明らかな誤字脱字がないこと
- 画像の品質が適切であること
- メタデータの整合性:
- タイトル、著者名、説明文の整合性
- 適切なカテゴリー選択
- キーワードが適切であること
審査期間
- 標準的な審査期間: 24〜72時間
- 修正が必要な場合: 追加で24〜48時間
審査エラーの一般的な原因と対処法
エラーの種類 | 一般的な原因 | 対処法 |
---|---|---|
表紙の問題 | 解像度不足、サイズ不適合 | テンプレートを使用して再設計 |
内容の問題 | マージン不足、画像解像度低下 | 設定を見直して再アップロード |
メタデータの問題 | 不適切なキーワード、説明文の問題 | ガイドラインに沿って修正 |
著作権の問題 | ライセンスのない素材使用 | 合法的に使用できる素材に変更 |
スムーズな審査のためのヒント
- KDPのガイドラインを事前によく読む
- プレビューを詳細にチェックしてから提出
- 表紙テンプレートを正確に使用する
- 高品質なコンテンツを心がける
- 著作権や商標に関する権利を明確にする
ハードカバー書籍のマーケティング戦略
ハードカバー書籍は電子書籍やペーパーバックと異なるマーケティングアプローチが効果的です。以下に、ハードカバー書籍を効果的に販売するための戦略を紹介します。
プレミアム価値の強調
ハードカバー書籍は高品質でプレミアムな製品として位置づけましょう:
- 贈り物としての適性を強調
- コレクターズアイテムとしての価値
- 耐久性と長期保存性
- 特別な内容や限定要素の追加(可能な場合)
効果的なAmazon商品ページの最適化
- 目を引くタイトル: キーワードを含む明確なタイトル
- 魅力的な書籍説明: 箇条書きとパラグラフを組み合わせた読みやすい説明
- A+コンテンツの活用: 画像と追加情報でページを強化(Brand Registry登録者のみ)
- 著者ページの充実: Author Centralを通じて著者情報を充実させる
- カテゴリーの最適化: 最も関連性の高い2つのカテゴリーを選択
ハードカバーならではの販売チャネル
ハードカバーは電子書籍やペーパーバックにはない流通チャネルがあります:
- 実店舗書店: 地元の独立系書店や大型書店チェーン
- 図書館: 公共図書館や学校図書館への販売
- 企業購入: 企業の書籍購入プログラムや贈答品
- 教育機関: 学校や大学のテキストや参考書として
- イベント販売: 講演会、サイン会、展示会での直接販売
ソーシャルメディアでの見せ方
ハードカバー書籍はビジュアルが重要です:
- 実物の写真: 様々な角度からの高品質な写真
- アンボックス動画: 開封の瞬間を共有
- 比較画像: 電子書籍やペーパーバックとの比較
- 使用シーン: 書棚に並べた様子や読書シーンの写真
- 製作プロセス: デザインから印刷までのビハインドシーン
レビュー戦略
質の高いレビューを集めることは販売に直結します:
- 事前レビュアーの確保: 出版前に評価版を送付
- Amazon Vine: プログラムが利用可能であれば活用
- レビュー依頼: 読者に丁寧にレビューをお願い
- ブック・ブロガー: 書評ブログやブックチューバーへのアプローチ
- フォローアップ: 購入者へのフォローアップメール
よくある質問(FAQ)
Q: KDPのハードカバーと従来の出版社のハードカバーはどう違いますか?
A: KDPのハードカバーはオンデマンド印刷技術を使用しており、注文があった時点で個別に印刷されます。従来の出版社のハードカバーは大量生産されることが多く、紙質や製本方法に若干の違いがあります。ただし、KDPのハードカバーも十分にプロフェッショナルな品質で、一般読者が違いを見分けるのは難しいでしょう。
Q: 既にKDPで電子書籍やペーパーバックを出版している場合、ハードカバー版の追加は簡単ですか?
A: はい、非常に簡単です。既存の書籍のダッシュボードから「ハードカバー版を作成」オプションを選択するだけで、多くの情報が自動的に引き継がれます。ただし、ハードカバー用に表紙のサイズ調整や内部ファイルの再確認は必要です。
Q: ハードカバー版の印税率はペーパーバックと同じですか?
A: 基本的な仕組みは同じですが、印刷コストの違いにより実質的な収益は異なります。ハードカバーの印刷コストはペーパーバックより高いため、同じ小売価格でも手元に残る金額は少なくなる傾向があります。ただし、ハードカバーはより高い価格設定が可能なため、戦略次第では高い収益を得ることも可能です。
Q: カラー写真や挿絵の多い本をハードカバーで出版できますか?
A: はい、可能です。ただし、カラー印刷は白黒印刷よりも印刷コストが大幅に高くなります。写真集や絵本などのビジュアル重視の書籍にはハードカバーが特に適していますが、価格設定の際に高い印刷コストを考慮する必要があります。
Q: ダストジャケット(カバー)をつけることはできますか?
A: 現在のKDPハードカバー出版ではダストジャケット(取り外し可能な紙のカバー)のオプションは提供されていません。表紙デザインは本体に直接印刷される形式のみとなります。
Q: 一度出版したハードカバー書籍の内容や表紙を後から変更できますか?
A: はい、内容の更新や表紙デザインの変更は可能です。KDPダッシュボードから該当する書籍を選択し、「内容の編集」または「表紙の編集」を選択して新しいファイルをアップロードします。更新が承認されると、以降の注文に反映されます。
Q: ハードカバー書籍の最低価格はいくらですか?
A: ハードカバーの最低価格は印刷コスト+$0.01(約1円)となります。印刷コストは書籍のサイズ、ページ数、白黒かカラーかなどの要素によって変わります。一般的に、標準的なハードカバー書籍の最低価格は2,000円〜3,000円程度からとなることが多いです。
Q: 国際販売は可能ですか?
A: はい、KDPでは世界中のAmazonマーケットプレイスで書籍を販売することができます。ただし、配送コストや現地の規制により、一部の地域では利用できない場合もあります。主要市場(アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、日本など)ではハードカバー書籍を販売できます。
Q: ハードカバー版のみの出版は可能ですか?
A: はい、電子書籍やペーパーバック版を出版せずに、ハードカバー版のみを出版することも可能です。ただし、複数のフォーマットで提供することで、より幅広い読者層にアピールできることを考慮しましょう。
Q: 表紙デザインを外注する場合の予算はどれくらい見ておくべきですか?
A: プロのデザイナーに表紙デザインを依頼する場合、品質や経験によって費用は大きく異なります。一般的な価格帯は以下の通りです:
- 初心者デザイナー: 5,000円〜15,000円
- 中級デザイナー: 15,000円〜50,000円
- プロフェッショナル: 50,000円〜100,000円以上
オンラインのフリーランスプラットフォーム(Fiverr、Upwork、ココナラなど)で適切なデザイナーを見つけることができます。
まとめ:KDPハードカバー出版のメリットと注意点
KDPを利用したハードカバー書籍の出版は、著者や小規模出版社に新たな可能性をもたらしています。最後に、主なメリットと注意点をまとめてみましょう。
メリット
- プロフェッショナルな外観: 従来の出版社から出されるような高品質なハードカバー書籍を自費出版で実現
- リスクの最小化: オンデマンド印刷により在庫リスクなし
- 複数フォーマット展開: 電子書籍、ペーパーバックと合わせて提供することで読者の選択肢を拡大
- 高価格設定の正当化: ハードカバーは高い価格設定が可能で、収益性を高められる
- ギフト市場へのアクセス: プレゼントや贈答品として選ばれやすい
- 図書館や教育機関への販売: ハードカバーは耐久性が高く、図書館や学校に採用されやすい
- 著者のブランド構築: 高品質なハードカバー書籍は著者の信頼性とブランド価値を高める
注意点
- 高い印刷コスト: ペーパーバックや電子書籍と比較して製造コストが高い
- 重量による配送コスト増: 国際配送の場合、重量に基づく追加料金が発生する場合がある
- 初期投資の増加: プロの表紙デザインやレイアウトに投資が必要
- 市場の限定性: 一部の読者層は価格の高いハードカバーより安価な選択肢を好む
- ダストジャケットなし: 現時点では取り外し可能なカバーオプションがない
- サイズと仕様の制限: 選択できるサイズや用紙の種類に制限がある
最終アドバイス
KDPでハードカバー書籍を出版する際は、以下のポイントを心がけましょう:
- 品質への投資: 表紙デザインと内部レイアウトに妥協しない
- ターゲット読者の理解: ハードカバーを購入する可能性の高い読者層を特定
- 複数フォーマットの戦略: 電子書籍、ペーパーバック、ハードカバーの価格差とターゲット層を明確に
- 印刷プロセスの理解: 製本の特性を理解し、それに適したデザインを作成
- テスト注文の活用: 一般販売前に自分で注文して品質を確認
- 継続的な学習: KDPのガイドラインは更新されるため、最新情報を常にチェック
ハードカバー出版は、自費出版著者がプロフェッショナルな書籍を制作するための素晴らしいオプションです。適切な準備と戦略を立てることで、読者に喜ばれる高品質な書籍を世に送り出すことができるでしょう。
AI活用で未経験でも月3万円稼げる!Kindle出版副業の始め方完全ガイド
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。この記事では初心者向けにKindle出版の基本を解説しましたが、「副業として本当に稼げるのかな?」「時間がない中でも取り組めるのかな?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか?
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