Kindle出版を始める際、多くの著者が最初に躓くのが「改行設定」です。ぼくが最初に出版したキンドル本は、改行の使い分けを知らなかったため、表示が無茶苦茶になっていましたという体験談があるように、正しい改行設定を知らないとレイアウトが崩れてしまいます。
この記事では、Kindle出版における改行設定の完全ガイドとして、WordでKindle原稿を作成する際の正しい改行方法から注意点まで、初心者にもわかりやすく解説します。
なぜKindle出版で改行設定が重要なのか?
Kindle出版では、紙の書籍とは異なる特殊なレイアウト規則があります。すべてのテキストを段落分けして書式設定します。強制改行を 1 つ挿入する (Enter キーを 1 回押す) だけでは、段落の区別がはっきりしませんとAmazonの公式ガイドラインでも説明されています。
適切な改行設定を行わないと、以下のような問題が発生します:
レイアウト崩れの具体例
- 段落の開始位置がずれる
- 行間が不自然に空く
- 文章の流れが途切れる
- 読者の端末で表示が崩れる
Wordの改行の種類と使い分け
Wordの改行は、大まかにいうと三種類あるため、用途によって使い分けする必要があります。それぞれの改行の特徴と正しい使い方を詳しく見ていきましょう。
1. 改行(Shift + Enter)
使用方法:Shiftキーを押しながらEnterキーを押す 表示マーク:下向きの矢印(↓) 用途:同じ段落内での行変更
改行は、キーボードのShiftキーを押しながらEnterキーを押します。この方法で改行すると、同じ段落として認識されるため、Kindle端末での表示が安定します。
使用場面
- 文章の途中で行を変えたい場合
- 詩や歌詞の行分け
- 住所の改行
- リストの各項目内での改行
2. 改段落(Enter)
使用方法:Enterキーを押す 表示マーク:左に90度曲がった矢印(¬) 用途:新しい段落の開始
普段、皆さんがよく使っている『改行』といえば、『Enterキー』では無いでしょうか?じつは、Enterキーは改行ではなく『改段落』と言います。
使用場面
- 新しい段落を開始する時
- 見出しの前後
- 章や節の区切り
- 内容の切り替わり
注意点 新規段落を作成する場合を除き、『改段落』の挿入はなるべく避けましょう。多用すると、読者の端末でレイアウトが崩れる原因となります。
3. ページ区切り(改ページ)
使用方法:「挿入」タブ → 「ページ区切り」 用途:強制的なページ変更
第〇〇章など、キリの良いところで最適な改行は『ページ区切り』です。大きな内容の区切りで使用します。
使用場面
- 章の開始
- 前書きから本文への移行
- 本文から後書きへの移行
- 大きなセクションの区切り
改行設定の比較表
改行の種類 | 操作方法 | 表示マーク | 段落の扱い | 主な用途 | Kindle表示への影響 |
---|---|---|---|---|---|
改行 | Shift + Enter | ↓ | 同一段落 | 文章内の行変更 | 安定した表示 |
改段落 | Enter | ¬ | 新規段落 | 段落の区切り | 多用すると崩れやすい |
ページ区切り | 挿入 → ページ区切り | 大きな空白 | 強制改ページ | 章や大セクションの区切り | 明確な区切り |
Wordでの具体的な設定手順
基本設定の確認
まず、Wordの編集記号を表示させて、改行の種類を確認できるようにします。
- 「ホーム」タブを選択
- 「段落」グループの「編集記号の表示/非表示」(¶)をクリック
- 文書内に改行マークが表示されることを確認
段落設定の最適化
Kindle本に最適な段落設定を行います:
- 段落インデント設定
- 「ホーム」タブ → 「段落」グループの右下矢印をクリック
- 「インデントと行間隔」タブを選択
- 「最初の行」を「字下げ」に設定
- 字下げ幅は「1字」に設定
- 行間設定
- 同じダイアログで「行間」を「1.15行」または「1.5行」に設定
- 「段落前」「段落後」は適度な間隔(0.5行程度)に設定
見出しの設定
Kindle本では、見出しの設定が目次の自動生成に重要です:
- 見出しにしたい文章を選択
- 「ホーム」タブの「スタイル」グループから「見出し1」「見出し2」等を選択
- 見出しレベルに応じて適切なスタイルを適用
よくある改行設定のミス
ミス1:Enterキーの多用
問題:文章の入力中にEnterキーを押して、段落記号(強制改行)が入ってしまうと、読者の端末に表示された章のレイアウトが崩れることがあります
解決法:文章内の改行には必ずShift + Enterを使用する
ミス2:空白行の不適切な作成
問題:スペースキーや改行を連続で入力して空白を作成 解決法:段落設定の「段落後」機能を使用して適切な間隔を設定
ミス3:タブキーでのインデント
問題:タブを使用したインデントは Kindle 形式に変換されません 解決法:段落設定の「字下げ」機能を使用
Kindle端末での表示確認方法
作成した原稿が実際にどのように表示されるかを確認することが重要です。
Kindle Previewerの活用
- Amazon公式の「Kindle Previewer」をダウンロード
- 作成したWordファイルを変換して確認
- 異なる端末サイズでの表示をチェック
- 改行や段落の表示を詳細に確認
確認すべきポイント
- 段落の開始位置は揃っているか
- 行間は適切に設定されているか
- 見出しは正しく表示されているか
- ページ区切りは適切な位置にあるか
端末別の表示特性
Kindleは様々な端末で読まれるため、それぞれの特性を理解しておく必要があります。
端末サイズ別の特徴
端末タイプ | 画面サイズ | 改行設定での注意点 |
---|---|---|
Kindle Paperwhite | 6インチ | 標準的な表示、改行設定の影響は少ない |
Kindle Oasis | 7インチ | やや大きめ、余白設定に注意 |
スマートフォン | 4-6インチ | 小さい画面、改行の影響が大きい |
タブレット | 7-12インチ | 大画面、段落間隔の調整が重要 |
文字装飾と改行の組み合わせ
文字装飾を行う際の改行設定にも注意が必要です。
太字・斜体の設定
- 装飾したい文字を選択
- 「ホーム」タブの「フォント」グループから装飾を選択
- 装飾部分の前後では改段落(Enter)を使用して区切る
リスト作成時の注意
Wordの箇条書きを普通に使うと行頭文字部分の文字化けや、行頭文字のところでキレイに折り返ししてくれないなどの事象が発生します
推奨方法:
- 段落番号の算用数字を使用
- 各項目間はShift + Enterで改行
- リスト全体の前後は改段落で区切る
目次作成における改行設定
自動目次の設定手順
- 見出しに適切なスタイルを設定
- 「参考資料」タブ → 「目次」を選択
- 「自動作成の目次」を選択
- キンドル本の場合、ページ番号は表記されないため、『ページ番号を表示する』のチェックを外します
目次更新の方法
- 目次部分をクリック
- 「目次の更新」を選択
- 「目次をすべて更新する」を選択
トラブルシューティング
表示崩れが発生した場合
症状:Kindle Previewerで確認すると改行位置がおかしい 原因:改段落の多用、不適切な書式設定 解決法:
- 編集記号を表示して改行マークを確認
- 不要な改段落をShift + Enterの改行に変更
- 段落設定を見直す
段落インデントが効かない場合
症状:字下げ設定をしても反映されない 原因:スタイル設定の競合 解決法:
- 「すべての書式をクリア」を実行
- 段落設定を再度適用
- スタイルの継承関係を確認
Amazon KDPでの最終チェックポイント
アップロード前の確認事項
- 改行マークの種類は適切か
- 段落設定は統一されているか
- 見出しスタイルは正しく適用されているか
- ページ区切りは適切な位置にあるか
- Kindle Previewerでの表示確認は完了したか
KDPアップロード時の注意
Word で最初に設定した書式が、Kindle 端末の仕様に合わせて少し変更される場合があります。そのため、アップロード後も必ず表示確認を行いましょう。
まとめ:成功するKindle改行設定の5つのポイント
- 改行の使い分けを徹底する
- 文章内:Shift + Enter
- 段落区切り:Enter(最小限に)
- 章区切り:ページ区切り
- 段落設定を統一する
- 字下げ:1字
- 行間:1.15行または1.5行
- 段落間隔:適度な間隔
- 見出しスタイルを活用する
- 見出し1、見出し2等を適切に設定
- 目次の自動生成に対応
- Kindle Previewerで必ず確認する
- 複数の端末サイズで確認
- 改行位置の詳細チェック
- Amazon公式ガイドラインに従う
- 改行を 2 つ挿入する (Enter キーを 2 回押す) と、段落間に空きができて読みやすくなります
適切な改行設定をマスターすることで、読者にとって読みやすく、プロフェッショナルなKindle本を出版できます。この記事の内容を参考に、ぜひ質の高い電子書籍の作成に挑戦してください。
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