「自分の本を紙で出版してみたい」「電子書籍は出したけど、紙の本も作りたい」「出版社を通さずに個人で本を出せるの?」
そんな疑問をお持ちの方に朗報です。2021年10月から、Amazonが提供するKDP(Kindle Direct Publishing)を通じて、個人でも簡単にペーパーバック(紙の本)を出版できるようになりました。
従来の出版では、初期費用として数十万円から数百万円が必要でしたが、KDPペーパーバックなら初期費用ゼロ、在庫リスクなしで、あなたの作品を世界最大のオンライン書店Amazonで販売することが可能です。
この記事では、ペーパーバック出版の基礎知識から実際の制作手順、収益計算、よくあるトラブルの対処法まで、5,000文字でわかりやすく解説します。専門的な知識がなくても、この記事を読めば今日からペーパーバック出版を始めることができます。
1. ペーパーバック出版とは?基礎知識
ペーパーバックの定義
ペーパーバック(英: paperback)もしくはソフトカバー(英: softcover, softback)とは、安価な紙に印刷され、ハードカバーの様に皮や布や厚紙による表紙を用いていない形態の本のことである。並製本(なみせいほん)、仮製本、ペーパーカバーともいう。
日本の出版界では少し違う意味合いで使用されていて、「ペーパーバック」の語は「カバーのない(主に洋書の)並製本」に対して使用されることが多い。身近な例では、コンビニコミックや洋書などがペーパーバックに該当します。
Amazon KDPペーパーバックとは
ペーパーバックは、2021年10月よりAmazonKindleが開始した「出版社を通さずに紙の本を個人出版」できるようになった新しい出版方法です。
主な特徴:
- プリント・オン・デマンド(POD)方式による印刷
- 在庫リスクなし
- 初期費用ゼロ
- ISBN付きの正式な書籍として販売
ペーパーバックと他の本との違い
項目 | ペーパーバック | ハードカバー | 文庫本 |
---|---|---|---|
表紙の材質 | 薄い紙 | 厚紙・布・皮革 | 薄い紙 |
カバー | なし | あり | あり |
価格 | 安価 | 高価 | 最安価 |
耐久性 | 中程度 | 高い | 低い |
持ち運び | 軽い | 重い | 最軽量 |
2. ペーパーバック出版のメリット・デメリット
メリット
1. 初期費用がかからない オンデマンド印刷は、「注文を受けてから必要な数だけ印刷する方式」となるため、事前に本を印刷して在庫として持っておく必要がありません。そのため、製本のための初期費用が必要なく、在庫リスクも考えなくてよいので、誰でも気軽に紙の本を出版できます。
2. 軽量で持ち運びしやすい ペーパーバックは柔らかい表紙で製本されているため、ハードカバーと比べて軽量でコンパクトです。このため、通勤や旅行中でも気軽に持ち運びができ、読書を日常生活に取り入れやすい形態といえます。
3. 高いロイヤリティ率 ペーパーバックのロイヤリティ(著者収益・印税)は、希望小売価格の60%です。通常の出版社経由の印税率10%と比べて非常に高い収益率を実現できます。
4. 永続的な販売 Amazon KDPを利用した場合、半永久的に販売ができるため、長期間にわたって収益を得ることが可能です。
デメリット
1. 印刷コストが高い ペーパーバックではロイヤリティから印刷代が差し引かれる。これが大きい。電子書籍と比較して利益率が下がる要因となります。
2. 耐久性の問題 読者側では耐久性が低く高級感や長期保存には不向きという点が挙げられます。
3. 装丁の制約 出版側では利益率が低く、ハードカバーに比べて装丁の自由度が低いことも課題です。
3. Amazon KDPを使ったペーパーバック出版の全手順
手順1:KDPアカウントの準備
既にKindle本を出版している場合は、同じアカウントを使用できます。新規の場合は、Amazon KDPに登録が必要です。
手順2:原稿ファイルの準備
必要なファイル形式 ファイル形式はPDFになります。一応、DOC (.doc)、DOCX (.docx)、HTML (.html)、RTF (.rtf) 形式でアップロードすることもできますが、KDPはPDF形式がお勧めとのことです。
ページ数の制限 KDPペーパーバックで作れる本のページ数には制限がある。24 ページ以上、828ページ以下だ(版型によっては上限が少し減る)。
手順3:判型・印刷オプションの選択
利用可能な印刷オプション
- インクの種類:白黒、標準カラー、プレミアムカラー
- 用紙タイプ:白、クリーム
- 判型:A5、B5、US Trade等(カスタムサイズも可能)
手順4:ISBNの取得
KDPペーパーバックでは無料でISBNを取得してくれます。「ペーパーバックのコンテンツ」の一番上に「印刷版ISBN」という項目があります。ここで「無料のKDP ISBNを取得」を選択するだけで、書籍の裏表紙に入ってきます。
手順5:表紙ファイルのアップロード
表紙は表表紙、背表紙、裏表紙を1つのPDFファイルとして作成する必要があります。
手順6:プレビューと校正刷り
ペーパーバックですが、出版する前に自分の確認用に校正刷りを行うことができます。費用は、印刷コストと送料(410円)がかかり、1,000円程度でした。
手順7:価格設定と出版
最低価格は印刷コストとロイヤリティ率から自動計算されます。価格を設定後、出版ボタンをクリックして審査を待ちます。
手順8:審査と販売開始
KDPのアナウンスでは、本棚で出版のボタンを押したのち、72時間以内に販売が開始されるとなっています。日本(Amazon.co.jp)の場合、最大 5 営業日かかるそうです。
4. 原稿作成のポイントと注意点
フォントと文字サイズの選択
フォントは数限りなくあるし、Word等自分が使用しているソフトにあらかじめ入っていたりするがそれがすべて商用利用可とは限らない。KDPで制作した電子書籍や紙書籍を売るのは商用利用にあたるので注意する必要がある。
推奨設定:
- フォント:MS明朝、游明朝など商用利用可能なフォント
- フォントサイズはKDPペーパーバックの規定で「7ポイント以上を使用すること」と定められている。
- 推奨サイズ:9.5~11ポイント
ページレイアウトの設定
判型 | ページ設定例 |
---|---|
A5 | 148mm × 210mm |
B5 | 182mm × 257mm |
US Trade | 152mm × 229mm |
余白設定の重要性:
- 内側余白(のど):20mm以上
- 外側余白:15mm以上
- 上下余白:20mm以上
電子書籍からの変更点
電子書籍の場合はURLリンクを貼って自身のブログや他のサイトに誘導できたのですが、ペーパーバックでは当然できませんのでリンクは削除します。リンクを外して、URLを直接記載します。
電子書籍では論理目次もあり、HTML目次のリンクによって該当箇所に飛ぶことができましたので目次は不要でしたがペーパーバックでは必須となります。
5. 表紙デザインの作り方
背幅の計算
ペーパーバックの表紙を設定するには、まず背表紙の寸法を計算する必要があります。
背幅計算式:
用紙タイプ | 計算式 |
---|---|
白黒(白用紙) | ページ数 × 0.0572mm |
白黒(クリーム用紙) | ページ数 × 0.0635mm |
カラー | ページ数 × 0.057mm |
表紙サイズの計算
表紙の幅 = 裁ち落とし + 裏表紙の幅 + 背表紙の幅 + 表表紙の幅 + 裁ち落とし 表紙の高さ = 裁ち落とし+ 判型の高さ + 裁ち落とし
裁ち落とし: 四方すべてにおいて、3.2 mm (0.125 インチ) の裁ち落としが必要です。
表紙作成の選択肢
- KDP表紙作成ツールを使用
- デザイン外注
- 自作(Photoshop、Canva等を使用)
ファイル要件
PDF として保存します。表紙は 1 つの PDF とし、裏表紙、背表紙、表表紙を 1 つの画像に含める必要があります。
技術的要件:
- 表紙でも原稿でも、すべての画像を 300 DPI 以上にする必要があります。
- ファイル サイズが 650 MB 以下であることを確認します。
- フォントを埋め込ます。
6. 印刷コストと収益計算
2025年現在の印刷コスト
KDP ではオンデマンドで本を印刷し、ロイヤリティから印刷コストを差し引きます。したがって、印刷代の前払いや、在庫の心配は不要です。
印刷コスト計算式: 固定コスト + (ページ数 * 1 ページあたりの単価) = 印刷コスト
日本市場での印刷コスト例(2025年)
ページ数 | 白黒印刷 | プレミアムカラー |
---|---|---|
24-108ページ | 固定コスト適用 | 約500-800円 |
109-200ページ | 約600-700円 | 約1,000-1,500円 |
201-400ページ | 約800-1,200円 | 約1,800-3,000円 |
ロイヤリティと最低販売価格
2025 年 6 月 10 日より、特定の希望小売価格 (例: 1,000 円) を下回る本のロイヤリティレートを 60% から 50% に変更いたしました。
最低販売価格の計算: 最低希望小売価格を計算するには、ペーパーバックの印刷コストをロイヤリティ レート (希望小売価格、マーケットプレイスに応じて 50% または 60%) で除算します。
収益シミュレーション
例:100ページ、白黒印刷、販売価格1,000円の場合
項目 | 金額 |
---|---|
販売価格 | 1,000円 |
印刷コスト | △400円 |
Amazon手数料(40%) | △400円 |
著者収入 | 200円 |
注意: 価格は1.5倍なのに利益は半分。印刷代がかかるのはそれほど大きいのだ。
7. ペーパーバック出版の注意点とトラブル対策
よくあるトラブルと対策
1. カテゴリー登録の問題 出版時にカテゴリーを指定したにもかかわらず、どのカテゴリーにも属さないまま数ヶ月経過した事例があると聞きました。
対策: 出版後にKDPサポートに問い合わせて、カテゴリー登録を確認する
2. レビュー連携の遅延 本が Amazon で販売されてからリンクされるまでに 2 ~ 7 日かかる場合があるのだとか。さらに本がリンクされた後、カスタマー レビューが共有されるまでにも、 3 ~ 5 日かかる場合があるそうです。
対策: 気長に待つ、急ぎの場合はKDPサポートに相談
印刷品質の確認方法
校正刷りの活用 校正刷りを確認し、問題がなかったら、いよいよ最後のボタン「ペーパーバックを出版」をクリックします。
著作用コピーの注文 自分用の確認コピーを印刷コストのみで注文できます。
大判サイズの注意点
2023年6月20日から、「幅 155 mm・高さ 229 mm以上」のペーパーバックは、ページ単価が1.5倍に跳ね上がるのです。
対策: 標準サイズでの出版を検討する、または価格設定を慎重に行う
8. 成功事例と活用方法
専門書での成功事例
私は2024年4月1日に、Amazon KDP(アマゾン・キンドル・ダイレクト・パブリッシング)から、ペーパーバック版で歯科専門書籍「インプラント辞典2024」をセルフ出版しました。
成果: 2024年4月1日発売で、4月3日から口腔外科学分野で1位を獲得できました。
イベント販売での活用
KDPペーパーバックは、文学フリマやコミケ、コミティアといった展示即売会で本を販売するのにも非常〜〜〜に便利です。
メリット:
- 少量印刷が可能だから、在庫を持ちすぎる心配がない
- イベントで売れそうな分だけ発注すればよいので、無駄がない
- 販売後にミスっていることに気づいたら、次回に修正版を出すのも簡単
少部数印刷のコスト比較
KDPペーパーバックの「著作用コピー」なら最低印刷部数はなんと1部から!必要な部数だけを手軽に注文できるため、印刷費用を大幅に節約できます。
一般的な印刷会社との比較例(A5、100ページの場合)
印刷方法 | 最低部数 | 100部コスト |
---|---|---|
一般印刷会社 | 30部~ | 約15,000円 |
KDPペーパーバック | 1部~ | 約7,000円 |
電子書籍との併用戦略
そう考えると同じ本を電子と紙で出す場合、売れやすいのはやはり電子版で、割高でもぜひ紙でほしいという読者のために紙の本も出すのが、現状でのKDPのよい利用法ではないかと思う。
推奨戦略:
- まず電子書籍で市場テスト
- 一定の需要が確認できたらペーパーバック版を追加
- 紙の本を求める読者層にもアプローチ
まとめ
ペーパーバック出版は、初期費用ゼロで誰でも紙の本を出版できる革新的な仕組みです。印刷コストという課題はありますが、適切な価格設定と品質管理により、個人でも十分に収益を上げることが可能です。
成功のポイント:
- 品質重視の原稿作成 – 商用フォントの使用、適切なレイアウト設定
- 戦略的価格設定 – 印刷コストを考慮した適正価格
- 校正刷りの活用 – 品質確認を怠らない
- 電子書籍との併用 – 幅広い読者層へのアプローチ
ペーパーバック出版は、あなたの作品をより多くの読者に届ける有効な手段です。この完全ガイドを参考に、ぜひ挑戦してみてください。
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